《厚生年金》年金機構と共済組合から複数に分けて届く年金(額)決定通知の意味とその見方

60の手習い

初めての年金受給を経験するいわゆる年金初心者にとって、手元に届く各種の通知や書類は、その表題からして見慣れぬ用語の並ぶ、ただでさえ馴染みのない難解なものです。

そしてさらに私が戸惑ったのは、厚生年金に関する似たような通知が、3か所から送られてきたことでした。

公的年金のお世話をしてくれるのは日本年金機構だと理解しているつもりなのに、別の、しかも幾つもの組織から年金支給についての通知が来るとは?

「厚生年金って、誰がくれるの?」

思わずわいた素直な疑問です。

ごく個人的な事例に基づくお話にはなりますが、この記事が同様の疑問や戸惑いを感じた方の理解のヒントになれば幸いです。

年金なんて、誰かの好意や何かの幸運で手にするものではないのですから、やはりその出どころや根拠をちゃんと納得した上で、正当に受け取りたいじゃありませんか。

ちなみに、私には公立学校共済組合員であった時期のほかに、6か月の一般事業所での厚生年金加入期間があり、現在は私立学校共済に加入中です。

厚生年金と共済年金の統一

もともと、共済年金とは公務員や私学の教職員などが加入する年金であり、厚生年金は主に民間企業で働く人が加入する年金とされていました。

それが、被用者年金制度の一元化によって、2015年10月から共済年金は厚生年金に統一されたのです。

つまり、いずれも公的年金制度の2階部分をなすものであることに間違いはありません。

実際の年金額決定・支払いについて

一元化されたとはいえ、過去から現在に至る膨大な記録や情報の全てを年金機構が一気に統括できるようにするには限界もあるのでしょう。

加入期間に応じた年金額の決定やその支払いについては、従来通り日本年金機構または各共済組合等がそれぞれ行うものとされました。

なるほど!

私のもとに、「年金決定通知書」や「支払通知書」が、公立学校共済組合と日本年金機構と日本私立学校共済事業本部の3か所から届いた理由はこういうことだったのですね。

そうと知れば、かつてわかるようでよく解らなかったねんきん定期便にも、その辺りの仕組みの片りんは確かに表れていたと気づきます。

今更ながら、ねんきん定期便をチェック!

日本年金機構HPより「ねんきん定期便」サンプル

上の「ねんきん定期便」サンプルは令和元年に50歳以上に送付されたものですが、その後の様式も大きくは変わっていません。

厚生年金に関して見ると、その保険料納付についても、また受給する年金の見込額についても、一般厚生年金・公務員厚生年金・私学共済厚生年金の三つに分けて表記されています。

私の場合は、たまたまこの3つそれぞれへの加入期間があったため、お手を煩わせた機関も多かったということになります。

複数の通知からわかること

このたび老齢年金受給にあたり、私は、日本年金機構・公立学校共済組合・日本私立学校共済事業団の3か所から年金額の決定通知を受け取りました。

年金機構からの通知には、国民年金(基礎年金)と加入期間わずか6か月の厚生年金のそれぞれの年金額(1年間に受け取る金額)が記載されています。

公立学校共済私立学校共済からは、それぞれが支給する老齢厚生年金の年金額が通知されてきました。

つまり、老齢厚生年金として受け取る年金は、この3つの厚生年金の合計額ということになります。

これに基礎年金を加えて・・・

実際、私がいただく年金とはいったいいかほどに…?

これは電卓必須です。

あとがき

年金支給の通知を複数受け取ったとはいっても、その加入期間が数か月とか数年とかでは、そこに書かれた慎ましい金額にはため息が出るばかりです。

「ひと月にすると?」と電卓がはじき出した数字を見れば、ぷっと吹き出さずにはおれません。

ちりは積もってもちりのまま、決して山にはなりませんでした。

「ほんとにこんなものなの?」と、厚かましい不満を口にする前に、

むしろ、このちりのような数字が律儀に算出されていることに感謝すべきかもしれません。

どのような数字にしろ、私が働き、暮らし、生きてきた結果に違いないのなら、潔くありがたく受給するといたしましょう。

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