長年大切に飾ってきたお人形や、子どもたちがいっぱい遊んだぬいぐるみ。
「もう使わないけれど、ゴミとして捨てるのは心苦しい…」と感じてはいませんか?
そんな時におすすめなのが人形供養です。感謝の気持ちを込めて丁寧にお別れができ、心の整理もつきます。
供養の方法には、お祓いの後神社の回廊に並べて新たな里親を探す形や、お焚き上げで天に還す形などがあります。
今回は山口県内で人形供養を行っている防府天満宮と宇部護国神社を、実際に利用した経験をもとに、料金や手続き方法について詳しく比較してご紹介します。
山口県で人形供養を依頼できる神社
山口県で人形供養を受け付けている代表的な神社として「防府天満宮」と「宇部護国神社」の2つがあります。
どちらも直接持参が基本で、供養後は希望者への里親譲渡も行っています。
防府天満宮の人形感謝祭
防府天満宮では、持参された人形は、申込者自身の手によって回廊に並べられ、感謝祭当日のお祓いの後一定期間「里親探し」が行われます。
人形にとって新しい持ち主に出会える機会が設けられているのです。
- 受付期間:2月11日~2月末
- 費用:1箱(みかん箱大)5,000円~ *ひな人形段飾りやガラスケース入り人形は10,000円~
- 日時:3月1日 9:30
- 里親探し:3月1日~3月5日
- 注意点:一度譲り受けた人形を再び返却したい場合は、新たに人形感謝祭への申し込み(初穂料10,000円以上)が必要

大切にしてきた人形が誰かの手に渡り、新しい思い出を作ってくれるかもしれないという点が大きな魅力です。
ただし、期間が限られているため、供養のタイミングを合わせる必要があります。
- 所在地:〒747-0029山口県防府市松崎町14-1
- TEL:0835-23-7700
宇部護国神社の人形供養祭
宇部護国神社では月に一度、人形供養祭を開催しています。人形だけでなく、結納品や大切な遺品など、通常の処分では心苦しいものも一緒にお焚き上げしていただけるのが特徴です。
- 受付品目:人形、写真、結納品、遺品、他
- 受付期間:随時
- 費用:具体的な指定なし
- 日時:毎月第4土曜日 15:00
- 注意点:日程は神職の都合で変更される場合があるため、事前の電話確認が安心

供養済みの人形については、希望者がいる場合は里親として譲渡されます。最終的にはお焚き上げで丁寧に処理されるため、安心してお任せできます。
- 所在地: 〒755-0086 山口県宇部市中宇部小串東1631
- TEL: 0836-21-4543
防府天満宮と宇部護国神社の違いを比較
項目 | 防府天満宮 | 宇部護国神社 |
---|---|---|
初穂料 | 5,000円以上 | 気持ち程度 |
開催頻度 | 年1回(3/1) | 月1回(第4土曜日) |
里親制度 | あり | あり |
受付品目 | 人形・ぬいぐるみ | 人形・結納品・遺品等 |
費用面で大きな違いがあります。防府天満宮は初穂料5,000円以上と明確に規定されているのに対し、宇部護国神社は「お気持ち程度」となっています。
頻度も防府天満宮は年1回の大規模イベント、宇部護国神社は月1回と、都合に合わせて選択できます。
申込方法・持込手順
共通の手順
- 事前連絡:電話で開催日時と持参可能な人形の種類を確認する
- 人形の準備:きれいな状態にして段ボール箱などにまとめる
- 当日持参:指定日時に直接神社へ持参する
- 受付:初穂料を添えて受付を済ませる
- 供養参列:希望者は供養の儀式に参列できる
いずれの神社も、希望者は直接人形を持参して、供養をお願いすることになります。
持参時の注意点
- 人形の状態:破損や汚れが激しいものは事前に相談
- 付属品:ガラスケースや木箱も一緒に持参可能
- サイズ制限:大型の人形は事前に確認
- 包装:段ボール箱や丈夫なビニール袋などに入れて持参
実際に利用した体験談
今回、私は宇部護国神社の4月の人形供養祭を利用しました。
事前に問い合わせの電話をした時、「4月初旬には花祭りがあって混みあうので、お人形は中旬以降に持ってこられるのがいいですよ。」と言われました。おかげで参道に最も近い駐車場に車をとめて、大量の人形たちを運び込むことができました。
受付までの距離や途中の石段のことを考えると、前もってアドバイスをいただけて良かったと思います。
お別れの瞬間
お人形たちとの実際のお別れは、自宅で大きな透明のビニール袋に、「可愛いね。うちに来てくれてありがとね。」と一つひとつに声をかけながら収めていった時です。
この瞬間が一番感慨深く、子どもの成長や人形たちとの思い出がよみがえる大切な時間でした。
神社での手続き
- 持参した物:ガラスケース入りフランス人形1体、ぬいぐるみを詰めたビニール袋(80ℓくらい)3つ
- 初穂料:気持ちばかりの金額(具体的には5,000円程度)
- 所要時間:受付から完了まで約15分
受付はスムーズで、神社の方も丁寧に対応してくださいました。帰りにはお守りとお神酒のおみやげまでいただきました。

感想
人形供養は初めての経験でしたが、単なる「処分」ではなく、きちんと感謝を込めてお別れできる素晴らしい文化だと思います。全ての物との出会いに縁や理由があるように、別れにも大切な意味があることを実感できました。
よくある質問
Q: どんな人形が供養できますか?
A: ひな人形、五月人形、フランス人形、ぬいぐるみなど、ほぼ全ての人形が対象です。ただし、著しく汚れているものや破損が激しいものは事前に相談しましょう。
Q: ガラスケースも一緒に供養してもらえますか?
A: はい、多くの場合ガラスケースや木箱も一緒に受け付けてもらえます。事前に確認しておくと安心です。
Q: 供養の儀式に参列できますか?
A: 両神社とも参列可能です。ただし開催日時は事前に電話で確認してください。
Q: 遠方からでも利用できますか?
A: 実際に県外からの利用者も多いようです。ただし、防府天満宮では郵送受付は行っていません。宇部護国神社では人形の郵送も可能とされていますので、相談してみるとよいでしょう。
Q: 初穂料はいくら包めばよいですか?
A: 防府天満宮は5,000円以上、宇部護国神社は気持ち程度(3,000円~5,000円程度が一般的)です。
Q: 里親に出された人形はどうなりますか?
A: 大切にしてくださる個人や団体に譲渡されます。転売目的での譲り受けは禁止されています。
Q: 人形は年中いつでも持参できますか?
A: 防府天満宮は受付期間(2/11~2月末)が設定されています。宇部護国神社は随時受け付けているようですが、事前に電話で確認してください。
人形供養は、大切にしてきた人形たちに感謝を込めてお別れする日本の美しい文化です。山口県にお住まいで人形の処分にお悩みの方は、ぜひこれらの神社での供養を検討してみてください。
きっと心のこもった、良いお別れができることでしょう。
- 所在地:〒747-0029山口県防府市松崎町14-1
- TEL:0835-23-7700
- 所在地: 〒755-0086 山口県宇部市中宇部小串東1631
- TEL: 0836-21-4543

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