入試当日の朝、その受験生は極度の緊張感に青ざめ、人に指摘されるまで自分が震えていることにすら気づいていませんでした。
アイゼンやシュタルクが戦いを前に、恐怖で拳を震わせているのをアニメの中に見たとき、
「ああ、きっと一緒だ」と、彼らの姿が重なる気がしたのです。
そして、『葬送のフリーレン』の名言の数々は自然につながって、決戦に赴く受験生に向けた最後のメッセージとなりました。
何も知らずに「何とかなるかも」なんて思っていた頃がうそのようだ。
認められない悔しさや拒絶されるみじめさを、思い知るのは結構つらい。
決戦を間近に控えた今はどうだ?
正直、怖くてたまらない。
しかし、
怖がることは悪いことではない。
今なら、乗り越えなければならない敵が、手ごわい相手だとわかる。
だからこそ、自分の力がどこまで通用するのか不安なのだ。
敵の怖さを知った私は、もう能天気に愚かだった頃の私ではない。
成長したのだ。
この恐怖が私をここまで連れてきた。
全てのことに優先して、あらゆるものを犠牲にして、この数か月を受験勉強につぎ込んだ。
点数をとることだけにこだわって、心はどんどん干からびて鈍感になっていく・・・
いや、そうじゃない。
張り詰めた心は常に揺れ動き、これまで思いもしなかったことを考え込み、経験したことのない感覚に襲われた。
一生の長さに比べれば、ほんのわずかな、しかし濃密な数か月。
人生の100分の1にも満たない時間
その100分の1が私を変えた
過ぎた時間への後悔とか、残り時間への焦りとかは関係ない。
今の話をしているのだ。
「未来を創るのは、今の私だ」
それさえ忘れなければ、自分がどうしたいのか、どうすべきなのかは、自ずと見えてくる。
必要なものは覚悟だけ
必死に積み上げてきたものは決して裏切らない
その信念を持って、今動き出す勇気だけだ。
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